中小企業のSNS運用には、外部の発信者に出演を頼む、商品や仕事を中心に投稿する、社長や社員が出演するなどの方法があります。目的、予算、撮影に使える時間に合わせて選びます。
この記事では、それぞれの方法の具体例、メリット、注意点を説明します。集客や採用のために、最初にどんな動画を作ればよいかも紹介します。
最初に知っておきたい用語
- SNS:TikTok、Instagram、YouTubeなど、投稿を通じて人と情報を共有するサービスです。
- インフルエンサー:SNSなどで多くの人に情報を届ける発信者です。
- タイアップ:企業と発信者が協力して商品やサービスを紹介することです。紹介内容、費用、使える期間などを事前に決めます。
- LP(ランディングページ):商品やサービスの詳しい説明から、申し込みまでを案内するページです。
集客か採用か、SNSで増やしたい行動を先に決める
まずは、商品購入、店舗予約、仕事の依頼、求人応募のうち、何につなげたいかを決めます。同じ動画が多く見られても、視聴者が購入する層と違えば、目的に合った反応は得にくくなります。
商品を売るなら、選び方や使う場面を見せる。仕事の依頼を増やすなら、担当する人の考え方や実際の仕事を見せる。採用なら、働く人、仕事内容、会社の雰囲気を伝える。目的から、誰や何を中心にするかを選びます。
方法1|芸能人・インフルエンサーに司会・進行を任せる
外部の出演者に、企業のチャンネルへ継続して登場してもらい、司会や聞き手を担ってもらう方法です。自社の商品を一回紹介してもらうタイアップとは違い、テーマを変えながら番組を続けます。
企業側が商品や仕事について伝えたい情報を用意し、出演者が質問やリアクションを交えながら会話を進めます。知名度に加え、見ていて面白い会話を作る力も生かせます。
具体例|RaiseYouのような、出演者とテーマがある番組
運用のイメージに近いのが、雷獣のかべさんが出演するRaiseYouです。子育てや教育をテーマに、ゲストとの会話や習い事などの企画を公開しています。出演者に関心がある人が見始め、扱うテーマにも興味を持てる番組です。
中小企業の企画例なら、リフォーム会社が「家づくりで迷うこと」を番組にする形が考えられます。司会者が、収納、予算、間取りの疑問を会社の担当者へ聞きます。図面や施工例を見ながら会話を進め、会社の仕事も知ってもらいます。
出演者には、商品を褒める言葉だけでなく、お客様がよく聞く質問を用意します。会社の担当者と会話しながら、商品の違いや使い方を説明してもらいましょう。事業に関係するテーマで、複数回続けられるかを先に考えましょう。
メリット|出演者の知名度や進行の経験を生かせる
出演者の告知やファンの関心をきっかけに、企業の番組を知ってもらえる可能性があります。社内では当たり前の話も、外部の司会者がお客様の立場で質問すると、説明しやすくなります。同じ出演者が続けて登場すれば、次の回を見たい理由も作れます。
デメリット|出演費と日程、出演を終えた後の運用を考える必要がある
継続出演には、出演料、撮影日、企画と編集の費用がかかります。公開する媒体、広告への利用、使える期間も事前に確認します。番組の魅力が出演者一人に集まると、その人が出られなくなったときに続けにくくなります。
会社名と事業の内容が伝わらないと、番組だけが見られて終わる場合もあります。司会者と相性のよい題材、社内の説明役、サービスを確認できるページまでそろえて企画しましょう。
一回のタイアップなら|地域のグルメ発信者に店を紹介してもらう
地域の飲食店が、その地域に強いグルメ系の発信者とタイアップし、お店の料理や魅力を発信する形です。料理の感想、店内の雰囲気、場所、予約方法を紹介してもらいます。地域で食事する店を探している人に知ってもらう企画です。
この場合は一回の紹介でも成立します。一方、企業の番組で司会をお願いする場合は、継続して扱うテーマが必要です。依頼時には、どちらの運用をしたいかを明確にしましょう。
方法2|商品や仕事を中心に投稿する
商品や仕事を中心にする方法では、比較、使い方、作業の紹介などを投稿します。顔を映さない方法だけでなく、スタッフが交代して説明する方法もあります。撮影する順番と台本を決めておくと、担当者が変わっても続けやすくなります。
商品の比較、使い方、料理、製造工程、修理の様子などが題材になります。商品を変えながら比較や使い方を紹介すると、購入を考えている人が知りたい内容を続けて投稿できます。
具体例|商品やキャラクターを通じてブランドを覚えてもらう
日清チキンラーメンには、キャラクター「ひよこちゃん」の公式SNS案内があります。特定の社員の知名度に依存せず、ブランドのキャラクターで発信する例です。中小企業が同じ制作規模を用意する必要はありません。
キッチン用品の会社なら、「買う前に確かめたいこと」をシリーズにできます。フライパンの重さ、持ちやすさ、収納するときの大きさを、実物を使った手元の映像で見せます。比較の順番を決めておけば、撮影担当者が変わっても続けやすくなります。
メリット|担当者が変わっても、会社の発信を続けやすい
商品や作業が中心なら、毎回同じ出演者の時間を確保する必要がありません。企画と撮影方法を記録して引き継げます。同じ分野を継続して扱うことで、「この会社は何に詳しいか」も伝えられます。
注意点|商品紹介だけを続けると、内容が似てしまう
新商品の告知だけを続けると、まだ商品に興味がない人が見る理由を作りにくくなります。「どのサイズを選ぶか」「手入れはどうするか」と、実際の疑問から考えましょう。
顔を出さなくても、実演の準備、撮影、字幕、説明の声は必要です。制作費や社内の手間がなくなるわけではありません。商品と手元で撮れる8つの企画も、題材を考える参考になります。
方法3|社長・役員・社員が出演する
社長や役員、社員が継続して出演し、その人の知名度とともに会社の集客力を育てていく方法です。顔や名前、人柄を知ってもらい、「この人の話をもっと聞きたい」「この人がいる会社に相談したい」と感じてもらうことを目指します。
内容は、仕事の様子、商品へのこだわり、経験から考えたことなどです。質問に答える形式に限らず、現場を案内する、仕事を進める様子を撮るなど、出演者らしさが伝わる方法を選べます。
具体例|経営者の発信を、会社への関心につなげる
北の達人コーポレーションの採用サイトでは、北の達人チャンネルや、代表の木下勝寿さんが出演する動画を紹介しています。経営者の発信を、会社に関心がある人へ届ける例です。
中小企業なら、工務店の社長が現場を案内し、間取りや材料をどう選ぶか話す形も考えられます。一般的な住宅の解説に加え、その人がどんな仕事をするかが見える。「家を建てるときに、この人に相談したい」と思い出してもらう発信です。
メリット|出演者の経験と人柄が、会社を選ぶ理由になる
同じ人が登場すると、顔と名前を覚えてもらいやすくなります。仕事への考え方や話し方も、商品説明だけでは伝わらない判断材料になります。依頼する相手への信頼が重視される事業や、働く人を知ってほしい採用にも合う方法です。
デメリット|本人の時間が必要で、発言も会社の印象になる
社長や社員が忙しいと撮影が止まりやすくなります。月にまとめて撮るなど、本人が使える時間から計画します。退職や異動で出演が続かなくなる場合もあるため、ほかの社員や仕事の様子も紹介しておきましょう。
発言は会社の姿勢として受け取られることがあります。事実と違う説明やお客様の情報が入っていないか、編集で話の意味が変わっていないかを公開前に確認します。会社名、本人の役職、事業と相談先もプロフィールで分かるようにしてください。
3つの方法を、準備できる人・物・時間で選ぶ
顔を出せるかだけで選ばず、誰に届けたいか、毎月どんな素材と時間を用意できるかを比べます。
| 発信の方法 | 準備するものと、選ぶときの目安 |
|---|---|
| 外部の出演者に司会を頼む | 出演者の知名度や会話を生かしたい場合。出演料、撮影日、利用条件を決めます。会社側は商品情報、説明役、継続できるテーマを用意します。 |
| 商品や仕事を中心にする | 毎月撮れる商品や作業があり、同じ出演者の時間を確保しにくい場合。比較、使い方、手元の映像を用意し、撮影方法を記録します。 |
| 社長・役員・社員が出演する | 担当者の経験や人柄を伝えたい場合。本人の撮影時間を確保し、話す内容を決めます。公開前に商品説明や発言の内容を確認します。 |
例えばコスメを販売する小さな会社で、毎月撮れる商品と手元の素材があり、社長の出演時間が取りにくいなら、ブランド中心の比較・使い方から始められます。専門サービスで、依頼者が担当者の経験を知りたいなら、社長や社員が仕事について話す形式も候補です。
外部の出演者を使う場合は、一回の紹介投稿を本人のアカウントへ出してもらうタイアップと、自社の番組へ継続出演してもらう方法を分けて依頼します。地域の飲食店が地元のグルメ発信者と料理を紹介する企画は前者です。会社のチャンネルで司会・進行を任せる方法は後者で、番組のテーマと出演予算を継続できるかを確認します。
投稿の方法を1つ選び、制作時間と視聴結果を確認する
最初の試作では、一本の制作時間、確認者、出演や素材を確保できる頻度を記録します。商品の質問、相談、求人閲覧など、目的に近い反応を再生数とは別に見ます。
普段は自社商品の比較動画を発信し、月に一度は社長が仕事の経験を話す、といった組み合わせもできます。三つを同時に始める前に、中心となる形式で制作を進め、追加の出演や企画に使える時間を確認しましょう。
最初の1か月は、同じ形式で6本作ってみる
以下は、商品を中心に発信する場合に、6本の題材を考える例です。すべての方法を同時に始めるのではなく、自社で撮れる内容を選んで計画します。
| 題材と本数 | キッチン用品の会社なら、こんな6本 |
|---|---|
| 選び方の動画を2本 | ①大小のフライパンを並べ、寸法と重さを紹介する。 ②同じ料理を2サイズで作り、一度に作れる量を見せる。 |
| 使い方の動画を2本 | ③基本の使い方を手元で見せる。 ④使用後の洗い方と片付け方を見せる。 |
| よくある質問に答える動画を2本 | ⑤「収納場所に入る?」に、実際の寸法で答える。 ⑥「付属品は何がある?」に、届く中身を並べて答える。 |
企画、撮影、編集、公開前の確認を誰が担当するか決めます。投稿先は、想定するお客様が使っているSNSと、作れる動画の形式から選びましょう。最初からすべての媒体へ広げると、確認や投稿の負担も増えます。
公開後は、再生やフォローに加え、商品ページへのアクセス、相談、応募など、目的に合う行動を見ます。同時に一本を作る時間も記録してください。見られる企画でも、毎回本業が止まるなら制作の方法を見直す必要があります。
FUJIXIAは、会社の魅力を伝える企画と制作を支援します
FUJIXIAでは、動画の企画・撮影・編集と、SNS運用を支援します。商品中心の発信なら、何を比較・実演するか。社長や社員が出演するなら、その人の経験や仕事への姿勢をどう見せるか。あなたの会社の商品やサービスと、担当者が制作に使える時間から、続けられる企画を考えます。
外部の司会者やタイアップを検討する場合は、予算と出演・利用条件を含め、対応できる範囲を確認します。投稿を見た人へ詳しい情報を伝えるためのサイト・LPも合わせて相談できます。
お問い合わせフォームから、商品・サービスと、集客か採用かの目的をお知らせください。方法をまだ決めていなくても、撮影できる素材と社内の条件から、続けられる運用を一緒に作ります。
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